万年筆を持ち歩く。

普段の生活で外出時に持ち歩く筆記具は思うほど数は多く要らない。
大概は手帳に書き込む用の一本があれば事足りる。

しかし、たまの出張や旅に出る時はさすがに手帳用だけでは物足りない。

少し前までは日本のP社のロールタイプのペンケースを利用していた。
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表が柔らかくなめした牛革で、内側はピッグスエード製でこちらも柔らかい。取り扱いが楽で、長く使っていると独特のツヤと風合いが出て来て、見た目&触感はかなり良く味わい深い。おまけにこれ見よがしのブランド表記のない所も気に入ってる。なので、気付けばこの5〜7本挿しタイプを茶、黒で何個か所有し机上に散らばる常用の筆記具をこれに仕舞い込み机に置く事が多かった。もちろん中長期の出張時は必ず持参していた。

それから、同じくP社の一つ前のモデルのスムース仕上げのトレンダーレザーの2本挿しペンケース(内側は合皮)をグリーンと黒で愛用していた。
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写真はオイラの買ったモデルと同じだが色展開でグリーンが無くなった時のやつ。
こちらも近場のカフェで手紙やハガキを書いたりする時に便利なのでこれも割と使用頻度が高かった。

しかし、どちらも困った事があって今は使用頻度が落ちている。
2本挿しの方は両方とも捨ててしまった!!

理由はまずロールタイプの方であるが、内側にピッグスエードが使われている。これは柔らかく、静電気も発生しないのでホコリも寄せ付けずとても良いのだが、銀の万年筆や銀のクリップ、リングが付いてる物を入れてると銀が硫化して真っ黒になっていくのだ!

これだとお気入りのデルタのドルチェビータのリングや、パーカー、ダンヒル等の銀軸の万年筆を入れて置くと真っ黒になってしまう。なので、銀が使われていない万年筆等の筆記具専用になってしまう。もちろん少々の時間であれば問題無いのだが、机上に長時間放置すると確実に硫化する。う〜む・・・

そして、2本挿しペンシースの方は内側の合皮がダメだった。ある時ペンシースから万年筆を取り出すとその万年筆にベトベトした黒い物質がこびり付いていた。そう、合皮が劣化して溶けてペンにこびり付いていたのである。さすがにこうなると使用出来ない!2個とも同時に発生したのでやむなく廃棄!!

ちなみに最新のモデルはそれを考慮してか内側にレーヨン製のシャンタン生地を使用しているので恐らく問題ない。
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しかし、デザインも変更されていて、好みは以前の丸みを帯びた手作り感のある形状だったので、もう一度の購入には至らなかった。

まぁ、他にもキッチリとしたケースを幾つか所有しているので常用を厳選し、数を減らせば机上の万年筆は減らせる。それでもよく使う物は薄い紙箱に入れて置いている。いずれ机上の常用を入れる10本位内用のが欲しい所だが、良い風合いになったロールタイプを手放すのも惜しいし、勿体無いので考え所である。

しかし、2本挿しは完全に無くなったので何か良い物は無いかと探していた!

実はその間にペンシースのオリジナルを作製して販売しようかと画策していたのだが、2本挿し、5本挿しの企画途中で職人の都合がつかなくなってしまい、あえなく断念!その際に1本挿しに関してはサンプルをいくつか作製したので今も大事に保管しているので1本挿しこれで事足りる。笑

で、色々と悩んだ末に久々にペンシースを新しくゲットした。
今回はバーガンディーをチョイス!
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手触りも良く、革の風合い、色共に好みに合致し、肝心の内側はスエード調の合繊なので溶けることも無いし、銀が硫化する事もない。ただ少しサイズがタイトなので大きなサイズ2本は厳しい!まぁ、外にそんな大きな万年筆を持ち出す事はないから、ほぼ大丈夫!笑(写真は146と149を入れてみた。これでギリ!)

おでかけロマン復活だ!!アハ