雨、雨、降れ、降れ、母さんが〜てな感じで連日の雨。

こんな時はじっくり読書も悪くない。
暫く忙しかったのでなかなか読書を楽しむ時間が無かったですが、ここ連日の雨で外に行くのも億劫でTVもあまり興味が無い!そんな時には読書が打って付け!!笑

万年筆関連の本も随分と増えましたが、先日久し振りに再読したのはこれ!

「ラミーのすべて/All about LAMY」
2005年発行 ロコモーションパブリッシング

2年程前の購入時に1度読んだきりだったのですが、ふと気になって再読。
LAMY社は最近万年筆ブームの牽引役をになっていると言っても過言でないSafariを筆頭に、多くの優れたデザインを世に送り出しているドイツを代表する筆記具メーカーです。

改めて読んでみるととても面白い。

LAMYの正式社名はC Josef Lamy Gmbhと言うそうだ。予想外に長く重厚な感じがドイツらしい!! 社員数は約380人で思っている程多くない。(2005年の出版時点)

社内で企画開発を行なうブラックキューブ(この建物のデザインも良い感じだ!!)と呼ばれる社屋の1階の明るい良い大きなスペースを取っているのが新製品を生み出す時に必要な新しい工具を作り出す工房!(写されている写真には多くの工作機械や工具が!このスペースは何ともカッコいい!!何か新しい物が出来るぞ〜と予感させてくれる!)

ライトグレーのコットン製のドクターコート(白で胸におなじみのLAMYのロゴがプリントされてる!なかなかカッコ良い!ちょっと欲しい!!)を着て皆黙々と作業に取り組んでいる社員の様子も写っている。

また、製品はほとんどすべてに近い状況で社内で生産されている。
それも、インクの充填や筆記具のアッセンブル(組み立て)までの殆どを巨大な工場でマシンによるオートメーションで作っている!(LAMY2000の表面加工は熟練の職人が行なっているそうだ!!)その量がまた半端無い!!

ラミーの担当者が言うには、

「ドイツで最高品質のインクを作っているのはペリカンとラミーだ!」

そのインクを詰めるカートリッジを1日に250万〜300万本生産しているそうだ!!
(5本入が50万〜60万箱!!ヒエ〜〜〜どんだけ〜〜〜)
ボールペンのインクも自社充填、何故かローラーボールのリフィルのみシュミットとシュナイダーに外注だそう! (説明には専門メーカーとある。シュミットとシュナイダーはローラーボールの専門??)

更にはベストセラーのSafariは1日に最大で3シフトで2万本を生産可能らしい!!

万年筆が日に2万本!?スゲ〜〜〜 

まぁ、もちろんSafariだけを生産している訳ではないからどれだけ売れているかは分からないですけどね〜ちなみに最新のホームページを見るとLAMY社は年間600万本の筆記具を生産し5000万ユーロ(現在レートで68億円)の売上があるとあります。

そう考えるとKakunoが日本で発売から1年で100万本売れたのは脅威の数字だな〜まぁ、価格帯が違うのは大きいし、昨今のステーショナリー女子を一気に取り込んだからなぁ〜!!
(Safariもだから可愛いパステルカラー×白クリップとか出せば良いのに!!笑) 

本の内容に戻ると明るくオシャレな社員食堂(ラミテリア)や巨大倉庫の写真など何とも凄い環境である! (もちろん社員はバカンス等の長期休暇もある!!)

また、過去の製品の写真や(創業者は最初パーカーを尊敬していたのでどことなく当時の製品もパーカーに似ている印象)、日本が大好きでMade in Germanyに拘りを強く持つ2代目社長のインタビュー等(名品LAMY2000の誕生秘話、ベストセラーSafariの成功秘話など、)色々と興味深い記事が満載!

徹底した製品作り、それも他の筆記具メーカーの追随を許さぬデザインに対する強い思いが込められていて正にデザインプロダクトメーカーと言って過言でない。(その精神の源がバウハウスに起因するのは言うまでもない!)

これを読んで久し振りにSafariの何本かにLAMYのインクを入れてみた。

Safariを使うと分かるが決して天にも昇る書き心地ではないが、誠実にしっかりと書く事に拘って作られた優れたデザイン筆記具である事は間違いない。軽く持ち運びも安心で、少し明度の高いインクは勉強に使うにはもってこいかも知れない!! (LamyのBBインクの色は実は好きなんだなぁ〜!ちなみにレイド紙には金ペン先のLAMY2000のM〜BB辺りが良いと思う!笑)

毎年毎年SafariやAL-starは新しいカラーが登場し、手頃な価格ながらもコレクションの楽しみをも満喫させながら、しっかりとしたクオリティは多くの愛好者を引きつけるのも頷ける。

優れたデザインは長々と愛される。そしてそれは簡単には出来上がらない。
多くの人の知恵と努力の結晶である!!

改めて如何にデザインが大切かを思い知るなぁ〜!!
今時はなんちゃってオリジナルが売れる時代だけに考えさせられる。

あなたの万年筆(筆記具)にはそんな想いやストーリーが感じられますか?
そう!ロマンが無いとね〜〜〜笑